海外研修報告

材料科学国際研修Ⅰ

環境科学研究科 先端環境創成学専攻 飯村さん

博士課程におけるKarlsruhe Institute of Technology (KIT)との共同研究に向けた打ち合わせと、マグネシウム蓄電池の国際学会参加のためにドイツのカールスルーエとウルムに行ってきました。最初の1週間はカールスルーエに滞在し、主にKITの研究室に行きました。KITのキャンパスはとても広く、キャンパスの端から端まで徒歩で30分もかかるほどの大きさです。(写真1)はアポイントをとった研究室の研究者と学生に向けた研究プレゼンテーションの様子です。お互いの研究について深く語り合い、多くの質問やコメントが飛び、非常に有意義な時間になりました。共同研究の打ち合わせもでき、来年に向けて良いスタートになりました。また、別日には研究室の装置や設備の説明をもらったり、現地の学生とお互いの国や自身のことについて語り合うことができ、コロナ禍の交流が難しい状況において非常に貴重な経験となりました。帰る際には、「1週間ありがとう。来年待ってるよ!」と温かい言葉をかけてくれ、博士課程での長期海外研修に向け、より一層モチベーションが上がりました。


写真1. KITの研究者と学生に向けた研究プレゼンテーション.

カールスルーエ滞在の空いた時間には、市内中央に位置するカールスルーエ城を訪れました(写真2)。残念ながら、その日は休館日で中には入れませんでしたが、カラス一匹しかいない大きな城の庭園を存分に楽しむことができました。


写真2. 休館日のカールスルーエ城

ドイツ滞在後半は学会に参加するため、鉄道でウルムに移動しました。ドイツのウルムはアインシュタインの生誕地として有名で、市内には生家跡や刻像、そしてアインシュタインをモチーフにしたカフェなどがあります。ウルムは歴史のある旧市街の街並みとガラスやコンクリートの近代建築が混在する興味深い街並みを持っていました。ウルムの街並みを表現できる一枚が(写真3)です。世界一高いゴシック建築のウルム大聖堂前の広場に建てられた文化センターの建設には、都市景観をめぐり住民投票で反対意見も多く出て、かろうじて建設されたそうです。私はそのかろうじて建てられた文化センターで開催されたマグネシウム蓄電池の学会に参加してきました。


写真3. 世界一の高さを誇るウルム大聖堂と学会会場である文化センター

世界中から多くの研究者が集まり、互いの発表を聞いて、マグネシウム蓄電池という専門性の高い分野の議論ができる場は、私にとってこれ以上ない学びの場となりました。さらに、私はポスター発表をしましたが、自身の研究を非常に多くの人に知ってもらう価値のある時間を過ごすことができました。(写真4)は学会ホームページから持ってきた参加者の集合写真です。


写真4. 学会の集合写真

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